日本脳卒中協会 創立25周年記念誌
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一般社団法人 日本作業療法士協会会 長 中村 春基公益社団法人 日本理学療法士協会会 長 斉藤 秀之 公益社団法人 日本脳卒中協会設立25周年、心からお喜び申し上げます。当協会は設立当初から理事として参画させていただいておりますが、この25年間、貴会の国民の健康に関する取り組みに敬意を表します。とりわけ、2018年の制定された「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」制定に当たりまして、険しい社会情勢の中で制定までの道のりは困難なことであったと存じます。改めまして、関係された皆様の労に敬意を表します。 本法につきましては、考え方を示す基本法でありますので、これに基づく、循環器病対策推進基本計画などへの策定参画、実施が重要だと認識しております。当協会としましても、積極的に参画してまいりたいと存じます。 作業療法士が勤務する職場は回復期リハビリテーション病棟など病院、施設で約7割を占めております。また、担当する疾患の第一位が脳血管障害です。そのような意味では、貴会の取り組みは、作業療法士の基盤をつくるものと認識しております。 2018年に当協会は作業療法の定義を「作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す」と改定致しました。この定義に基づいて、貴会と共に、次の10年、20年を歩めたらと存じます。貴会の益々のご発展を祈念して、祝辞とさせていただきます。 公益社団法人 日本脳卒中協会が創立25周年を迎えられましたこと、心よりお祝い申し上げます。 はじめに、1997年の設立以降、2005年に社団法人、2012年に公益社団法人の認可を受けられ、脳卒中に関する正しい知識の普及と社会啓発による予防の推進並びに脳卒中患者の自立と社会参加の促進を図り、国民の保健・福祉の向上に寄与されてこられた歴代会長、役員、会員、関係者の皆様方の並々ならぬご努力に深く敬意を表する次第です。 本会も貴会の設立趣旨、特に「脳卒中患者・家族に対する自立のための支援を促進すること」「患者・家族の不安とハンディキャップの軽減と生活の質の改善」に賛同し、設立時から役員として参画しています。皆で一丸となった活動の成果は2018年に成立した「脳卒中・循環器基本法」です。このことは今後の活動に向けて重要な意味を持つものと信じてやみません。 実は、小職の理学療法士キャリアにおける主な対象疾患・障害は脳卒中片麻痺の皆さんです。つまり、私の理学療法士としての教師は、脳卒中患者さんとそのご家族と言っても過言ではありません。この度のお祝いを寄稿するにあたり、多くの教師の方々から得たエピソードを思い起こしました。この紙面をお借りして、私の理学療法士としての礎を構築していただきました脳卒中患者さんとそのご家族の皆様にお礼をさせていただきます。ありがとうございました。 最後になりますが、25周年を機に、貴会が峰松一夫理事長の強力なリーダーシップのもとに、更にご発展されること、そして会員の皆様の一層のご活躍とご健康を、心より祈念申し上げます。設立25周年を祝して祝 辞

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