日本脳卒中協会 創立25周年記念誌
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 日本脳卒中協会は、脳卒中の正しい知識の普及、脳卒中患者さんの自立と社会参加の促進を図り、国民の皆さんの保健、福祉の向上に貢献できるよう事業を行っています。しかし、事業に関わる個人が潜在的に公益社団法人としての責任と相反するような金銭・地位・利権などの私的利益が発生する可能性があります。このような状態は「利益相反 (COI)」と呼ばれます。COIがあるからと言って事業ができないわけではありませんが、COIの有無を適切に把握し、また公表することで、公益活動の健全性の担保を提供することができます。  このような背景があり、2016年3月7日に「利益相反委員会(COI委員会) 」の規定が作成され、COI委員会が設置されました。現在、事業を行う当事者がある特定の団体と利益関係があり、その団体の宣伝やその方の利益につながる可能性がある場合は、皆様がそのことを理解した上で講演などをご聴講いただけるようになっています。 COIで開示する内容は、過去1年間における「医薬・医工学等の記号や営利を目的とする団体」との関係で、役員や顧問職、株式の保有、特許権、会議の出席、原稿やパンフレット、研究費、寄付金、助成金、贈答品などで、それぞれの報酬の金額により申告が必要としています。COI委員会が内容を確認し、重大なCOI状態がある、もしくは疑いがある場合には調査を行います。もし深刻な違反があった場合は発表を一定期間禁止するなどの措置を命じます。 幸い、このようなことは生じていませんが、皆さんに信頼され、安心してご聴講などをいただけるよう、COI委員会一同、今後もしっかりと審査していきます。日本脳卒中協会専務理事・事務局長 竹川 英宏(獨協医科大学病院 脳卒中センター)各委員会の紹介と活動内容利益相反 (COI) 委員会

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