日本脳卒中協会 創立25周年記念誌
50/78

 長野県支部は、小林茂昭前支部長(慈泉会相澤病院脳卒中・脳神経センター名誉センター長、信州大学名誉教授)、竹前紀樹前副支部長(朝日ながの病院院長・長野市民病院名誉院長)体制で活動を始めました。主な活動として、ストップ! NO卒中プロジェクトIN信州(講演会)を開催してきましたが、長野県支部のあゆみの中で最も記念すべき企画は、小林支部長、竹前副支部長のもと2016年5月に長野県支部が担当して開催した第19回脳卒中市民シンポジウムです。理事長の山口武典先生(当時)、専務理事の中山博文先生をお迎えし、長野市医師会長にも講演をしていただき長野市若里市民文化ホールで開催いたしました。写真は、その折に山口先生と長野市善光寺を訪れた時のものです。350名を数える参加者を得て、大盛況の内に終えることができました。この市民シンポジウムの際、日本脳卒中協会とサノフィ株式会社による2016年度日本脳卒中協会「サノフィ賞」授与も行われました。 2018年より副支部長の信州大学脳神経外科准教授堀内哲吉先生(2020年より同教授)とともに本郷が支部長を拝命し活動を行っております。長野県にも県循環器病対策協議会を設置していただき2022年3月には循環器病対策推進計画が策定されました。長野県は、面積も広くまた山間部も多く、治療へのアクセスの全県的なシステム作りが課題であり、県民への早期受診の啓発、脳卒中患者の自立支援を促進するため、脳血管内治療指導医・専門医を中心にネットワーク作りを行っています。 岐阜県支部は中部地方で最初の支部として2005年に開設されました。前年に私が岐阜大学教授に就任し、それを機会に国循でお世話になっていた山口武典先生から県支部開設の要請を頂いたという次第です。同年より月一回、土曜日午後に電話による「脳卒中なんでも相談」を、翌2006年からは市民公開講座と初期臨床研修医向けの「岐阜脳神経セミナー」を開始しました。 電話相談は相談件数が比較的少なく相談者が徐々に固定してきたこと、相談対応者の確保が困難なこともあり、2010年度からは365日対応のFAX相談のみとさせて頂いて今日に至っています。 市民公開講座は2019年までに計12回、岐阜県の5つの二次医療圏全てで開催してきましたが、コロナ禍となった2020年以降は休止中です。岐阜県でも対策推進基本計画が動き始めましたので、早期の再開を目指しています。 「岐阜脳神経セミナー」は、当初、月1回のペースで春から4〜6回開催していましたが、夏を過ぎると研修医諸君も忙しくなるのか診療力が身についたのか急に参加者が減少するため、2016年からは7月までの3回開催とし、毎回二人の講師から2つの話題を提供するようにしています。こちらはコロナ禍の中でも開催への要望が非常に多く、感染の状況に応じて対面、WEB、ハイブリッドと形態を変えて開催してきました。WEBを併用することで飛騨医療圏からも参加が容易となり、今後も岐阜県脳卒中医療の基本的支援事業として継続していく所存です。 基本法の成立を機会に岐大脳内科の下畑先生に副支部長加わっていただき、現在は村瀬副支部長との三人体制(写真)です。今後も県下全域で積極的に活動を進め脳卒中診療の均てん化を目指していきたいと考えています。長野県支部 支部長 本郷 一博(伊那中央病院院長・信州大学名誉教授)岐阜県支部 支部長 岩間 亨(岐阜大学大学院医学系研究科脳神経外科学分野)支部長 本郷 一博支部長 岩間 亨副支部長 村瀬 悟副支部長 下畑 享良

元のページ  ../index.html#50

このブックを見る