福井県支部は県下の7病院13診療科の協力を得て、2009年2月に発足しました。その後13年に亘って、県下各地で脳卒中に関する啓発活動を続けています。発足当初は支部Tシャツを製作し、協力病院のスタッフとともに福井マラソンに参加して支部のアピールに努めました。一方、年に2回、福井脳卒中県民講座(2019年より春期は脳卒中福井市民講座)を開講し、教育啓発にも力を入れました。講座は脳卒中に関わる医療従事者の講演と、脳卒中にまつわるイベントの2本立てとしました。イベントはロボットスーツHAL®の実演や福井商業高校のチアリーダー部「JETS」の公演、地元落語家の高座や地元バンド「楽衆玄達」の演奏など様々な取り組みを行い、2012年からは勝山市のミュージカル劇団「ドラゴンファミリー(ドラファミ)」と脳卒中劇を制作し、毎年上演しています。脳卒中劇も「戦国武将」、「近未来の生活支援」、「地獄の裁判」、「遺伝歌劇」、「小林一茶」、「保険業界」、「ミクロの世界」など様々なテーマに取り組みました。脳卒中劇は2014年に脳卒中協会サノフィ賞を受賞し、2015年4月4日には協会本部のご推薦により、第15回日本医学会総会 疾患啓発イベント(神戸市)で上演させていただきました。ドラファミさんは2017年10月の日本脳卒中協会 啓発動画にもご出演いただきました。山口武典前理事長のご指導の元、「予防篇」、「心房細動篇」、「一過性脳虚血発作篇」、「発症時対応篇」の4篇が完成し、2022年現在も協会ホームページで公開中です。 2015年以降、支部の啓発活動は市町の健康イベントとの連携を深め、行政の保健活動の一翼も担うようになっています。2024年には中止されていた福井マラソンの復活が見込まれており、多くの支部関係者とともに再び完走できる日を夢見ております。福井県支部 副支部長 山村 修(福井大学医学部 地域医療推進講座) 山梨県支部では、2007年に創立以来、本県における脳卒中の社会啓発および脳卒中患者の福祉の向上を目指して活動を行ってまいりました。相談事業では、電話やFAXを用い、専門医が脳卒中患者やそのご家族からの相談にアドバイスを行っております。「脳卒中の予防と治療」をメインテーマとした県民公開講座や、Jリーグ ヴァンフォーレ甲府の協力を得て試合会場にて市民啓発イベントを行っております。試合開始前に、脳卒中予防啓発ビデオを上映し、横断幕を掲げて場内を1周するとともに、「ストップ! NO卒中」のロゴデザインを入れた団扇も準備し、脳卒中予防の重要性をアピールしております。世界脳卒中デーには、県庁別館をインディゴブルーに照らし、広く県民へ向けて脳卒中の啓発を行っております。開業医教育研修事業のCARE-AF講演会やストップ!NO卒中プロジェクト エリア会議を開催し、多くの先生にご参加いただいています。 脳卒中医療体制では、全県共通の脳卒中地域連携パスを導入し、脳卒中治療における急性期治療、回復期リハビリテーション、ならびに維持管理施設のシームレスな連携を図って、治療成績の向上に取り組んでいます。また、急性期脳梗塞に対するrt-PA静注治療や血栓回収治療を、全県で施行できる体制づくりを進めており、メディカルコントロール会議で診療体制を整備するとともに、救急隊への講習会も行っております。 これからも、山梨県民の健康増進の一助となるべく活動してまいりますので何卒よろしくお願い申し上げます。山梨県支部 支部長 木内 博之(山梨大学大学医学部 脳神経外科学講座教授)山梨県支部 副支部長 中野 真(山梨県立中央病院 中央診療部 統括部長)山梨県支部 副支部長 金丸 和也(山梨県立中央病院 脳神経外科 部長)山梨県支部 副支部長 吉岡 秀幸(山梨大学大学医学部 脳神経外科学講座講師)支部長 木内 博之副支部長 金丸 和也福井マラソン脳卒中劇場副支部長 中野 真副支部長 吉岡 秀幸
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