日本脳卒中協会 創立25周年記念誌
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 このたびは日本脳卒中協会が25周年を迎えられたことに心よりお祝い申し上げます。山口武典先生はじめ、本協会の設立や発展に寄与された数多くの皆さまに、この場をお借りしてあらためて御礼申し上げます。 本協会が発足した当時、小生は北海道支部のメンバーの一人として、週末の脳卒中電話相談のお手伝いなどをさせていただきました。当時は固定電話のみでの対応でしたが、現在は主としてFAXでの対応となりましたので対応もかなり楽になりました。 本協会の富山支部は、当時の富山大学附属病院・神経内科を主宰していらっしゃった田中耕太郎先生が長年、支部長としての任を果たされました。富山支部にとってのイベントとして、2010年5月29日、本協会主催による第13回脳卒中市民シンポジウムを富山国際会議場で開催のお手伝いをさせていただいたことが挙げられます。中山博文先生(大阪)の司会のもと、山口武典先生(大阪)、峰松一夫先生(大阪)、里宇明元(東京)のご講演を賜わったほか、「脳卒中後のリハビリテーションと“ぼけ”予防」と題したパネルディスカッションを富山県のメンバーで開催しました。閉会にあたっては、端 和夫先生(札幌)からご挨拶いただきました。 小生は2012年3月に現職として赴任させていただき、田中耕太郎先生のご退職に伴って支部長を務めさせていただいております。例年、脳卒中市民公開講座を県内で開催させていただいているほか、県内外からの脳卒中相談に応じております。また、脳卒中に罹患した患者さんとご家族のために「富山脳卒中の会」を設立して、多職種との情報交換や相談会などを開催しています。 これからもよろしくお願いします。 脳血管障害専門の金沢大学脳神経外科第三代教授 濵田潤一郎 先生(2005年5月―20135年10月)が石川県における脳卒中医療連携を強力に推進されました。濵田先生が2008年5月から日本脳卒中協会石川県初代支部長に就任されました。2015年2月に副支部長を務めておられた金沢脳神経外科病院 山本信孝 院長が二代目支部長となり、2021年5月に金沢大学脳神経外科第四代教授 中田光俊に引き継がれました。 濵田先生の号令で2008年4月に石川脳卒中地域連携推進協議会が設置され、この枠組みを活用して、協会の開業医教育研修事業として2010年から日本海脳卒中医療連携セミナーが開始されました。医師、看護師、リハビリ、薬剤師、ケアマネージャー、栄養管理士、生活相談員を含めた脳卒中に関わる多職種が一堂に会するセミナーで年に1回継続開催されています。また、2012年6月と2021年10月に協会の事業として「ストップ! NO卒中プロジェクト」が金沢で開催されました。2012年開催時には女優の真屋順子さんがご登壇され、ご自身の脳出血の経験談を交えてご講演されました。 2017年から市民啓発事業として「夏休み親子脳卒中教室」が金沢脳神経外科病院で継続開催されています。小学校高学年のお子様とその保護者を対象に体験イベントや脳卒中について学ぶ会で好評を得ています。救急隊教育研修事業として、金沢脳神経外科病院において救急症例検討会&小勉強会が年に数回不定期に開催されています。 これから脳卒中・循環器病対策基本法により脳卒中医療体制の整備が全国で進みます。石川県は石川脳卒中地域連携推進協議会により強固に構築された多職種連携により、脳卒中対策先進県を目指します。富山県支部 支部長 黒田 敏支部長 黒田 敏初代支部長 濵田 潤一郎二代目支部長 山本 信孝三代目支部長 中田 光俊

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