日本脳卒中学会患者の家族邦における脳卒中に関する医療やケアを前進させてゆく体制が整いました。学会の方では2021年3月より第二次5ヵ年計画が着々と進行しております。 これからも、両団体が連携し脳卒中・循環器病対策基本法にもとづく対策推進基本計画がしっかり実現できるように、進んでまいりたいと祈念しております。をお話しした。多くの社員から、がんのことはなぜか知っているのに、どうして脳卒中は教育されていないのか、もっと開催すべきだ、との声をいただきました。私も同感でしたが、だからと言って私ひとりで教育し続けるのは困難でした。その時「国民に脳卒中を学ぶ機会や情報の提供は、国に法で定めてもらうしかない」と考え始めていました。 その後、縁あって日本脳卒中協会の山口武典先生、中山博文先生と一緒に啓発活動を始めました。そして脳卒中対策基本法の制定の国会議員への陳情のため永田町の議員会館に赴くようになりました。ある日、陳情時にお会いした議員から意外な質問を受けました。「脳卒中の患者さんは何に困っているのですか。法律は困っている人を助けるために必要です。私にはついて検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずる」ことです。法律ができれば即、失語症者の社会環境が適切に改善されるとは思いません、長い年月をかけて、実生活に反映されていくことは十分承知ですが、あまりにも、患者の意図を組んでいない推進計画は大変遺憾に思います。 脳卒中協会の患者家族委員会の報告にもあるように、脳卒中後遺症を持つ患者・家族の気持ちを尊重し、今後の推進計画が、患者・家族の実生活に寄り添った実現性のある支援策となることを心から願ってやみません。分からないので教えてください」最初は愕然としたが、やはり議員の皆さんも脳卒中の知識が無く、普通の人ということでした。患者の困りごとをご存じないのでは話が進むはずがない、とつくづく感じて、その後の議員への折衝時には脳卒中患者、家族が何に困っているのか、について力点を置きました。そして基本法は無事に成立しました。 これらの活動により脳卒中患者の熱意と実情が議員に伝わり、その精神が基本法に吹き込まれたものと信じています。〜それぞれの立場から
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