日本脳卒中協会 常務理事 橋本 洋一郎 日本脳卒中協会は、脳卒中に関する正しい知識の普及及び社会啓発による予防の推進並びに脳卒中患者の自立と社会参加の促進を図り、もって国民の保健、福祉の向上に寄与することを目的としています。今まで色々な啓発活動を行っています。 2002年に脳卒中に関する知識を広め、一般市民の脳卒中に関する理解を高めることを目的に、毎年5月25日〜31日を「脳卒中週間」と定め、標語を決め(2003年より公募)、ポスター(図1)を作成し、医療機関等に掲示していただいていました。またこの期間に本部主催の市民シンポジウム、あるいは支部主催の市民公開講座が行われてきました。 2006年10月、南アフリカ共和国ケープタウンで開催された脳卒中国際会議で、国際脳卒中学会(山口武典理事長)と世界脳卒中連盟が統合し、世界唯一の組織、世界脳卒中機構(World Stroke Organization、WSO)が結成されました。これを記念し、毎年10月29日を「世界脳卒中デー(World Stroke Day)」とすることが宣言されました。この時期に合わせて、世界脳卒中機構のキャンペーンに関連した啓発活動を行い、2021年よりそれまでの5月の脳卒中週間を10月の「脳卒中月間」に変更し、1ヵ月の啓発に変わりました(図2)。 2021年の脳卒中月間、世界脳卒中デーに合わせて各地でインディゴブルーでライトアップをして、脳卒中啓発を行うようになっています。写真は2022年の熊本城のライトアップです。 (図1)脳卒中週間ポスター脳卒中週間標語2002年 「脳卒中 倒れる前に まず予防」(図2)脳卒中月間ポスター「逃すな前触れ 早めの受診」2003年 「脳卒中 予防は日々の暮らしから」2004年「脳卒中 予防は日々の暮らしから」2005年 「脳卒中 予防を支える 家族の目」2006年 「1分が分ける運命 脳卒中」2007年 「脳卒中 素早い受診が 早める復帰」2008年 「おかしいぞ 何か変だぞ すぐ受診」2009年 「脳卒中 健康過信を ねらいうち」2010年「長くて辛いリハビリよりも ちょっと控える塩と酒」2011年 「脳卒中 決め手は予防と“もしや”の受診」2012年 「脳卒中 予防と予兆が 鍵握る」2013年 「呂律が回らず手がしびれ これはともかく救急車」2014年 「すぐ受診 動悸は 危険のふれ太鼓」2015年「様子見は とにもかくにも 命取り」2016年「それでいい? 運動、塩分、酒、たばこ」2017年「すぐ消えた まひやしびれも すぐ受診」2018年「脳卒中 予防で生き生き 健康長寿」2019年「まさかより もしやで受診 脳卒中」2020年「脳卒中 知って学んで 予防する」2021年「大丈夫 ほっときゃ治る」が 命取り」2022年「脳卒中 予防に勝る 薬なし」脳卒中月間(脳卒中週間)啓発事業
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